DrizzyとWeezyの「引退話」
引退するする詐欺といえば、Jay Z、The Gameと数多くいるものの、ここ最近のLil Wayneは負けてない。そもそも、Weezyが引退する理由というのは、「ラップに対する興味が薄れてきた」ことである。才能の枯渇ではなく、他のビジネスや私生活を満喫したいと。なのに、まだ引退してない。正確には、引退させてもらえない、と言うべきなのか。
御存じ(?)の通り、所属レーベルCash MoneyのボスBabyことBirdmanと揉めに揉めているウィージー。ラストアルバムと事あるごとに言っている「Tha Carter V」を、完成してるのに出してくれない、レーベルと契約切りたいけど出してくれない、などなど「囚われの身」を主張してるのだ。その後、「待たせてごめん」「待たせてごめん2」「ウィージーに自由を!」など怒涛のミックステープリリースを続けてる。いや、まだまだ現役でいけるやないですか、と思った人多数であろう。ある意味、これがベイビーの狙いだったのか…?
それはさておき。そんなWeezyの「6 foot 7 foot」にはこんなラインがある。
You know Imma ball til they turn off the field lights
Fruits of my labor I enjoy while they still ripe
ライトが消されるまで野球続けてやるよ
熟しているうちに実ったものを食わせてもらおう
ちょっと訳がつたないけど、つまりはここで「引退」について言及してる。人気のあるうちはBall(はぶりよく金を使う)してやんよ、熟してるうちに(金のあるうちに)働いて実った果実を(稼いだ金)食ってやるよ、と。つまりは、終わりがあることを示唆してる。ウィージーは引退について触れてきてるから違和感がないけど、人気絶頂のミュージシャンが「人気あるうちは、今のうちに」なんて言うのはなんか場違いというか、もっと頑張ってくださいよー、って感じるのは俺だけか。
ここでようやくDrizzyの話になるわけです。ん?と思ったのが、1stアルバムの「Over」。タイトル通り、「終わる」まで突っ走ってやるよ、まだ終わらねぇけどな!という内容で、基本はやっぱりボースト(自慢)。メジャーデビューしたての新人が1stでいきなり「終わり」について語ってるのか???
更に困惑したのが、曲中でこんなことを言ってるからだ。
I really can't see the end getting any closer
俺が終わってる姿がマジで想像できない
If you thinkin Imma quit before I die, dream on
俺が死ぬ前に辞めるとか、何夢見てんだか
ちなみに、この2ラインはつながってなく離れてます。ぬぬぬ?「まだ来ないけど終わりが来るまで満喫してやる」なんて言ってて、なぜ「死ぬまで辞めない」と言うのか???
これは推測だが、2ライン目のあとにこんなラインが。
They treat me like a legend, am I really this cold
伝説的存在のように扱われる俺、そんなにイケてる?
つまり、死んだ後も「伝説」として「終わらない」、もし終わるとしたら、死んだあとにほんとに忘れ去られたとき、という意味なのか?と解釈してみた。
とかタラタラ書いてるうちに、最新アルバム(なのか?)の「If youre reading it's too late」を聴くと、なんと冒頭のまさに「Legend」では、
If I die, Imma Legend
死んだら、俺は伝説になるに違いない
と言ってるではないか!珍しく的を得ていたのか?!
つまり、引退したところで、ウィージーとドレイクにはなんも関係ねぇと。むしろ引退してからのほうが、金を稼ぐなり、逆に評価が高まったりするくらいだと。だからこそ、軽々しく(?)「引退」を口にできるわけですね。
更に、ドレイクの場合インタビューで、「ラップだけで億万長者にはなれない」と言ってる。ドレイクももはやラッパーの範疇には収まらずに稼ぎたいわけだ。
レーベル名だけあって、YMCMBの面々はカネに対して貪欲、なのか?ニッキーは聴かないからわからんが…。それはさておき、Cash Moneyとの対立はどうなんのかね???続報ないけれど。。。